安全衛生情報センター
ボイラー及び圧力容器(以下「ボイラー等」という。)の主要材料については、ボイラー構造規格(平成 15年厚生労働省告示第197号)第1条第1項及び第89条第1項並びに圧力容器構造規格(平成15年厚生労働省 告示第196号)第1条(同規格第73条において準用する場合を含む。)において「安全な化学的成分及び機械 的性質を有するものでなければならない」とされており、令和7年11月7日付け基発1107第5号において、 当該規定に適合する主要材料として、日本産業規格(以下「JIS」という。)及びASME(米国機械学会)規格 等の外国規格及びこれらに準ずる規格に適合した材料が例示されている。 近年、外国規格に適合した材料の使用が増加していることから、当該例示された材料について、当面の 間の取扱いを下記に示すので、業務の参考とされたい。 また、下記取扱いに当たって判断に迷う場合は、当課まで協議されたい。 なお、別紙により、関係機関に通知していることを申し添える。
1 使用可能な材料について (1) ボイラーについて ア ASME(米国機械学会)規格に適合した材料であって、ASME SectionTにおいて使用が認められてい る材料(ただし、P-15材を除く。)について (ア) ボイラー構造規格第1条第1項に示された「安全な化学的成分及び機械的性質を有するもの」と して使用して差し支えない。 (イ) 材料の使用制限(温度、圧力、使用箇所等)はボイラー構造規格第2条及びASME規格によること。 (ウ) 許容引張応力はボイラー構造規格第3条及び第4条に基づく値又は最新のASME SectionU PartD の値(ASME SectionTにおいて使用できる値)を使用すること。 イ ボイラーに係るEN規格(欧州規格)において使用が認められている材料について (ア) 使用は差し支えない。ただし、ボイラー構造規格第86条の特例に基づく都道府県労働局長が認 めたものとして取り扱うこと(使用にあたり都道府県労働局長への申請が必要)。 (イ) 使用制限はボイラー構造規格第2条及びEN規格によること。 (ウ) 許容引張応力はボイラー構造規格第3条及び第4条に基づく値を使用すること。 ウ ASTM(米国材料試験協会)規格に適合した材料のうち、ASME規格において、ASME規格に適合した材 料と同一(Identical)とされている材料について (ア) 使用は差し支えない。ただし、ボイラー構造規格第86の特例に基づく都道府県労働局長が認め たものとして取り扱うこと(使用にあたり都道府県労働局長への申請が必要)。 (イ) 材料の使用制限(温度、圧力、使用箇所等)はボイラー構造規格第2条及びASME規格によること。 (ウ) 許容引張応力はボイラー構造規格第3条及び第4条に基づく値又は最新のASME SectionU PartD の値(ASME SectionTにおいて使用できる値)を使用すること。 (エ) ASME規格において、ASME規格と同一とするASTM規格については、規格番号だけでなく年版を確 認するなどにより、同一とするための追加要求事項等に注意すること。 (2) 第一種圧力容器及び第二種圧力容器について ア ASME規格に適合した材料であって、ASME Section[ Division1において使用が認められている 材料(ただし、P-15材を除く。)について (ア) 圧力容器構造規格第1条に示された「安全な化学的成分及び機械的性質を有するもの」として使 用して差し支えない。 (イ) 材料の使用制限は圧力容器構造規格第2条及びASME規格によること。 (ウ) 許容引張応力は圧力容器構造規格第3条から第5条に基づく値又は最新のASME SectionU Part Dの値(ASME Section[ Division1で使用できる値)を使用すること。 イ 圧力容器に係るEN規格において使用が認められている材料について (ア) 使用は差し支えない。ただし、圧力容器構造規格第70条の特例に基づく都道府県労働局長が認 めたものとして取り扱うこと(使用にあたり都道府県労働局長への申請が必要)。 (イ) 使用制限は圧力容器構造規格第2条及びEN規格によること。 (ウ) 許容引張応力は圧力容器構造規格第3条から第5条に基づく値を使用すること。 ウ ASTM規格に適合した材料のうち、ASME規格において、ASME Section[ Division1において使用 が認められている材料(ただし、P-15材を除く。)と同一(Identical)とされている材料について (ア) 使用は差し支えない。ただし、圧力容器構造規格第70条の特例に基づく都道府県労働局長が認 めたものとして取り扱うこと(使用にあたり都道府県労働局長への申請が必要)。 (イ) 材料の使用制限は圧力容器構造規格第2条及びASME規格によること。 (ウ) 許容引張応力は圧力容器構造規格第3条から第5条に基づく値又は最新のASME SectionU PartD の値(ASME Section[ Division1で使用できる値)を使用すること。 (エ) ASME規格において、ASME規格と同一とするASTM規格については、規格番号だけでなく年版を確 認するなどにより、同一とする条件等に注意すること。 2 注意事項 (1) 上記1に記載のない材料や、上記1に記載のある材料であっても上記1とは異なる取扱いをする場合 は、個別に検討し当課と協議されたい。 (2) ミルシートにより、化学的成分及び機械的性質の確認と併せて、材料の規格番号(仕様番号)やUNS 番号、グレード、タイプについても必ず確認すること。 (3) 金属材料データブック(日本規格協会)の比較材料及びJISハンドブック(日本規格協会)鉄鋼T、鉄 鋼U及び非鉄の参考「JISと関連外国規格との比較表」は、JISに適合した材料と外国規格に適合した 材料との類似性の参考となるが、同等性を判断する根拠にならないこと。 (4) ASME規格等の使用制限等については、十分確認すること。 (5) ASME SectionU PartDの許容応力表の値を使用する場合は、ASME SectionU PartDの許容応力 表のNotesも確認すること。 (6) ASTM規格に適合した材料とASME規格に適合した材料の同一性、除外要素等については、ASME Sect ionUにおいて、各規格番号の最初のページに記載があること。 (7) これまでに使用が認められた材料と同じ外国規格に適合した材料であっても、同一条件による使用 ではない場合、使用制限等から再度使用の可否については検討が必要であること。 (8) 外国規格において、ボイラー等に使用可能であることを必ず確認すること。 (9) ボイラー構造規格第86条及び圧力容器構造規格第70条に基づく適用の特例に該当する場合、当課ま で協議されたい。